開館40周年記念~図書館の昔ものがたり~
越谷市立図書館は、昭和58年4月1日に現在の場所に開館してから、令和5年4月1日で開館40周年となりました。
今年の8月に稼働した越谷市デジタルアーカイブには、越谷市にまつわる様々な写真が収録されています。その中には、越ヶ谷小学校敷地内に併設されていたころ(昭和28年~昭和40年)の写真や、越谷市福祉会館内に設置されていたころ(昭和40年10月~昭和58年)の写真、現在の図書館の建設時の写真や竣工した際の写真などが収蔵されています。
今回はその中から福祉会館の頃の様子を解説とともに紹介します。
越谷市福祉会館は、現在の中央市民会館の場所に建っていました。
1階には受付などがあり、2階には会議室や調理実習施設、映画会ができるホールもありました。
完成した越谷市立福祉会館(昭和41年5月)
3階部分が図書館で、階段を上って右手には貸出用の本の図書室、左手には参考図書(調べ物用図書)や学習席、事務室がありました。

当時の貸出方法は、ブラウン方式と言われるもので、利用登録すると利用券を3枚持つことができ、3冊まで借りられました。
土、日曜日の貸出が多い日には、貸し出した本のブックカードを登録順に並べる作業が大変で、それは平成元年に図書館システムをコンピュータ化するまで続きました。
図書館オンラインシステム(平成元年4月1日)貸出カウンターの様子
ブラウン方式って?
借りたい資料と利用券を職員へ渡します
職員は資料から付属のブックカードを抜き出して、ポケット状になっている利用券へ挟んだ状態で預かり、資料を利用者へ貸し出します
資料に付いている貸出期限票に返却期限を押印し、返却期限順に利用券+ブックカードを保管します
後日、利用者から資料が返却されます
職員は資料に付いている貸出期限票の最後の日付を確認し、その日付の保管場所から利用券+ブックカードを探し、ブックカードを資料へ戻します
利用券を利用者へ返却します
古い資料には今も当時の形跡が残っています
移動図書館しらこばと号(昭和48年4月21日)
移動図書館「しらこばと号」が発足したのもこの頃(昭和48年4月から)でした。(積載図書800冊、市内12駐車場を巡回」)
また、福祉会館にはエレベーターがなかったので、納品された本のつまったダンボールを3階まで運ぶのには大変苦労しました。
現在も行っている「おはなし会」(素話と絵本のよみきかせの会)のはじまりは昭和55年(1980年)で、福祉会館の2階の会議室を借りて月に2回おこなっていました。
その頃読んでいた絵本が今でも「おはなし会」で読み継がれているのを見ると、子どもとよい本を結ぶ活動は脈々と続いていると感じます
開館当時の市立図書館(昭和58年頃)